探検と出会いと菜の花
息子カイ(小1)は、探検ごっこが大好き。
休日には「新しい公園を探す」とか、「知らない道をひたすら歩く」とかといった探検の旅に出ます。(小学一年生なので保護者つき)
先日は、前々から気になっていた、近所の神社の裏手から続く細い道(舗装されていない、けもの道のような、でも人の手が入っていると思われる道)を進んでみることに。
小高い丘の上にある神社から出発すると、すぐさまそこは森の中。
昨年の台風の影響でしょうか。ところどころ大木が倒れていたりして、探検隊の士気は高まります。
特に隊長の意気込みたるや。
「ここは、かなり古い道だな。たぶん、エドジダイだ…」
と難しい顔をしてみたり
「ここは危険だ!ママ!しゃがんで通って!!」
と隊員を気遣ったり。
少し進むと、視界が開けてきました。
畑があります。
そして、なにやら話し声が聞こえてきました。
人に会うと思っていなかった私は急にソワソワ。
私有地だったのかな?怒られちゃう??
でも隊長はお構いなしに進みます。
ええい、仕方ない。
隊長の後を追って進むと、畑にいたおじいさんと目が合いました。
「こんにちはー」
挨拶すると、おじいさんもにこやかに返してくださいました。
それだけでホッとする小心者の隊員をよそに、
「ぼくたちは探検してるんだ!」
と高らかに宣言する隊長。まぶしすぎます。
おじいさんは楽しげにカイに話しかけ、和やかなムード。
おじいさんからは、この小道を進んで大通りに出るルートのほか、私たちでは気づかなかった脇道から山を越える別ルート、更にはおじいさんの畑を通り抜ける近道まで教えていただきました。
それじゃあ、とばかりに近道を選択。
おじいさんは、せっかくだから…と畑の一画に咲き乱れている菜の花を切ってくださいました。
すると、すかさずカイが「これ食べれるヤツ?」
隊長、遠慮がなさすぎます。
いやぁこれはだいぶ咲いてるからねぇ。じゃあ、食べる用のもあげよう。
と蕾もいただいてしまいました。
菜の花(蕾も含め)を沢山抱えた私たちに、「またおいで〜」と笑顔で手を振ってくださるおじいさん。手を振りながら温かい気持ちになりました。
帰宅後、花は花瓶に、蕾は煮浸しとなり私たちの口に。
菜の花は、えぐみも苦味も全く無く、優しいお味でした。
カイは、あれから、誰に何を言われなくても朝晩進んで花瓶の水を替えてくれます。おじいさんとの出会いを大切にているようで私も嬉しくなります。